第二の患者の手記

35才の旦那さんがガンになりました。2019年5月後腹膜原発胚細胞腫瘍ステージⅢと診断される。2019年11月経過観察へ。経験者の方のアドバイスなど頂けると嬉しいです。

去年の不安、今年の不安

 

最近、勤務先の病院ではコロナ疑いの患者さんと、そうではない患者さんとを接触させない為に色々配置換えをしています。

その関係で従業員専用入口は封鎖され、職員も患者さんと同じ入口から出勤しています。

そうするとCT、MRI室の前を通ることになるのですが、検査室の前で不安そうに順番を待っている患者さんを見ると、ついつい去年の事を思い出してしまいます。

『検査を待っている時間も、診察を待っている時間も生きた心地がしなかったな…。

先生に何言われるんだろうって心配で心配で…。』

 

 

 

患者さんやその家族にとっては病院に行く度に、

『今日の検査結果は大丈夫かな…。

どんな治療になるんだろう…。』

と不安でいっぱいですが、病院で働く人にとっては毎日の事なので全ての患者さんと一緒になって落ち込んだり泣いたりしていては仕事になりません。

それは重々承知なのですが、がんの告知直後は周りの人との気持ちの温度差が激しすぎて面食らうことが何度かありました。

 

 

 

特に大学病院ではそれを色濃く感じました。

病院の隣にある医大の学生さんと外来患者が同じ食堂で、かたや未来有望なキラキラした医大生…こちとら余命半年で治療法ほぼなしと言われている患者とその妻。

大学生さんも私達も誰も悪くないのにものすごく居た堪れない気持ちになりました。

気持ちが卑屈になっていたんですね。

 

 

 

我が家では今の所がんも落ち着き当時の事も笑い話になっていますが、今日も明日も不安でいっぱいな患者さんが病院に来ます。

私には何も出来ないけどそんな患者さんを見かける度に、心の中で応援しながら職場に向かいます。

その患者さんが私と同じ気持ちかなんて分かりませんけどね(^_^;)